社長ブログ

2015.09.05

小規模事業者はITをどうとらえているか?

 こんにちは。オフィス・イーユーシー代表の池本です。
今日、今年の4月に創刊された「2015年度小規模企業白書」の中のIT関連記事を読みました。
じっくりと読む時間がない方のために、その中の「小規模事業者がITをどのようにとらえ活用されているか」をまとめてみました。

【事業の好調と不調】※複数回答
①事業が好調だった要因の中で次のIT関連の要因がありました。
・ITが発達した。(経営効率化、販売開拓が容易になった) = 2.2%
・ITが未発達だった。(ネット販売との競合がなかった)   = 4.2%

②事業が不調だった要因の中で次のIT関連の要因がありました。
・ITが発達した。(ネット販売との競合が激化した)      = 5.1%
ITが未発達だった。(ネット販売ができなかった。経営が非効率だった)= 1.5%

ネット販売について取り組んでいる会社とそうでない会社で相反する回答なのでしょうね・・・

【販売開拓に向けての取り組み】※複数回答
・ホームページ、Eメールを活用した情報発信   = 24.4%
・ネット販売の実施   = 10.7%

【販売開拓への取り組みにあたって協力機関等の必要性】
公的、民間の支援機関からの支援を必要とする取組として、、「ホームページ、Eメールを活用した情報発信」などのマーケティングやITなどの専門知識をを必要とする分野 について、外部組織の協力を得たいという者が多 いという結果が示された。

【小規模事業者持続化補助金の採択者が取り組む「補助事業」】
・ホームページの作成・改良  = 787件
・ネット販売システムの構築  = 125件

取り組み事業者のアンケート内の事業効果として、以下の記載がありました。
「HPの作成により、幽霊会社という疑念を持たれにくくなり、信用を得やすくなった。また、顧客や贈答として受け取った方からのアクセスもあり、商品の質問や購入の問合せが入るようになった。」

【自社の利益を確保するための取組にあたっ ての協力機関等の必要性】
「公的、民間の支援機関 等の支援が必要」としたものは、「ITの活用(経 理や在庫管理の効率化)」とする回答が際立って いる。

【小規模企業振興基本計画における目標】
・・・、ITの普及に伴い、規模が小さな 企業であってもこれまでの商圏を越えて活躍する可能性は拡大している。こうした小規模企業の構 造変化への “潜在的な対応力 ”を最大限に発揮するため、自らの強みを把握した上での需要の創造 や掘り起こし、ITのさらなる活用、新たな商品・サービスの開発・提供など、需要を見据えた計 画的な経営を促進する。

国としては、大企業が応えきれていないニーズに対して小規模事業者がその潜在ニーズの受け皿になることを期待しているのでしょう。その為に、小規模事業者は、ITのさらなる活用でそのニーズに答えられることをホームページやメール等で発信することが大事です!

小規模企業白書を読んで感じたのは、IT活用をしている小規模事業者、そうでない事業者で事業ビジネスの明暗が分かれているという事実、ITを活用することで規模に関係なく多様なニーズを求めて拡大して行く可能性を持っているということです。もちろん、顧客ニーズをとらえていることが重要ですが、そのニーズに答えられる能力をもっていても、発注者がその会社を認識できなければそれまでです。

もし、自社のホームページを持たれていないとしたら、今すぐにホームページを持つことを強くお勧めします。お分かりだと思いますが、ただ綺麗なホームページを作るだけではダメです。自社にしかできないサービスを盛り込んでください。

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※「小規模企業白書」は、PDFで全文を読むことができるので、「中小企業庁:小規模企業白書」で検索してみてください。

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