社長ブログ

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2016.02.28

IT導入で失敗する会社とは?

 オフィス・イーユーシーの池本です。
今回は、「IT導入で失敗する会社」について書きたいと思います。

今や、あらゆる規模の会社で何らかのITシステムは導入されていると思います。たとえ、ひとり社長の会社であってもです。
いまだに算盤と手作業で事務処理をしているという会社は、さすがに探すのが難しいでしょうね・・・

しかし、「導入したITはうまく活用されていますか?」という質問をさせていただくと、返ってくる答えは・・・

・「かえって不便になった」
・「メールとインターネットでしか使っていない」
・「ホームページを作ったけど、全然更新していない」
・「難しくて使いこなせない」

など、否定的な回答が多いのはなぜなのでしょう?・・・

その原因を推測すると、以下のようなことではないでしょうか。
■目的が不明確
安かったから、とか、なんとなく使えそうなど、ITを何のために使うかを考えなくて導入したりしていませんか?

■導入後の事務処理設計が不十分
現場の処理がよく分かっていない人が導入を決めてしまっていませんか?

■既存のITシステムと連携の考慮不足
これも上の話と似ていますが、現行のITシステムのことをよくわかっていない人が導入を決めていませんか?

■IT導入教育の不足
ITシステムは担当者がうまく使いこなして初めてうまく機能します。そのための教育をしていますか?

■現場ニーズとのアンマッチ
現場のニーズを無視して、ITシステムを導入してもうまく機能しません。現場のニーズの把握はできていますか?

他にもいろいろとあるかと思いますが、まとめると次のようになります。

「ITを導入する時は、現場の処理や既存ITシステムのことを十分調査の上、目的を明確にして、現場のニーズにも配慮しつつ、担当者教育を実施する必要がある。」

ITをうまく活用するということは、現場の担当者がそのシステムを使いこなしてこそ実現できることですからね。

それから、注意点をひとつ。現場のニーズを考慮すると言いましたが、現場の意見を聞きすぎてもいけません。

現場は、なるべく現状を変えたくないので、新しいITシステムを導入する時には、反対意見がでてくるかもしれません。
ですから、導入推進者は、現場の担当者にそのITシステムを導入することで得られるメリットを十分に説明して納得してもらうことが必要です。

担当者が納得して運用しないと、導入したITシステムがうまく機能しないことに繋がるからです。

さて、今まで述べてきたことに何か思い当たることがありませんでしたか?
もし、何か思い当たることがあるようでしたら、今後のIT導入の時に、今日の話を思い出していただけたら幸いです。

2015.11.09

小さな会社のセキュリティ対策

こんにちは、オフィス・イーユーシーの池本です。
今回は、「小さな会社のセキュリティ対策」というテーマで書きたいと思います。

最近は、毎日のように「情報漏えい」のことがニュースになっています。しかも、セキュリティ対策にかなりの予算と時間をかけている筈の大企業からの情報漏えいです。

企業規模に拘わらず、セキュリティ対策は重要です。なぜなら、自社の情報だけでなく、顧客の情報などが流出したら、その会社の信用度はかなりのダメージを受けるからです。

さて、では小さな会社はどのようなセキュリティ対策をしているでしょうか?大手の企業で一般的に実施されているセキュリティ対策を以下に列挙するので、自社で取られている対策を確認してみてください。
☑ウィルス対策ソフトの導入
☑OSのセキュリティ・パッチの適用(Windows Updateなど)
☑PCのユーザアクセス権限管理(個別パスワード管理)
☑デバイス管理(USBメモリなどの外部記憶装置の制限)
☑PCの離籍時のパスワード設定
☑ネットワーク接続機器の制限
☑入室カードによる管理
☑警備員による入館チェック
☑PCのシンクライアント化(端末化)
☑サーバログ解析による異常アクセスチェック
☑カメラ付ケータイやカメラの持ち込み制限
☑セキュリティ・ポリシーの策定
☑ノートPCの施錠管理
☑保存ファイルの暗号化
☑通信の暗号化
☑不要な紙情報のシュレッダーによる破砕
☑ロッカーや机の施錠
☑社員へのセキュリティ教育

さて、いかがでしたでしょうか?コストがかかると言う理由で実施されていないこともあると思いますが、簡単にできる事でも実施されていないこともあるのではないでしょうか?(例えば、机の施錠など)

セキュリティ管理を厳しくしすぎると業務に支障が出たりすることもあるので、どこまでやるかはケース・バイ・ケースで判断すべきだと思います。

私がこの中で最も大事だと思うのは、「社員のセキュリティ教育」だと思います。

もちろん、ハードやソフトのセキュリティ対策も大事ですが、ハッカーが技術を駆使してセキュリティ対策が破られてしまったら仕方がないと諦めるしかないでしょう。
それよりも、「情報漏えい」の多くは人が意図的、あるいは、不注意で引き起こしていますので、セキュリティ・リスクがどのようなことを引き起こすかを十分に意識するような教育の徹底が必要なのです。

すべては、「人」なのだという原点を忘れないことがセキュリティ対策のポイントです。
小さな会社であればあるほど、「社員のセキュリティ教育」は重要ですので、しっかりと実施することをお勧めします。

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2015.10.04

クラウドサービスの利用動向についての考察

 こんにちは。オフィス・イーユーシーの池本です。
今回は、クラウドサービスの利用動向についての考察とクラウドサービス導入時の注意点の説明をします。

国内におけるクラウドサービスの導入状況を見ると、資本金50億円以上の企業では5割の企業が導入しており、資本金1000万円未満でも3割の企業が導入しています。全体的に見ると、平成24年末(28.2%)から25年末(33.1%)にかけて4.9ポイント上昇しています。(データソースは総務省の平成26年版情報通信白書)

業種別にみると、金融・保険業が最も多く、次いでサービス業・その他、建設業、卸売・小売業となっています。

では、クラウドサービスを導入した理由は何でしょう?以下がその理由のトップ10です。
①資産、保守体制を社内に持つ必要がないから
②初期導入コストが安価だったから
③どこでもサービスを利用できるから
④既存システムよりもコストが安いから
⑤安定運用、可用性が高くなるから(アベイラビリティ)
⑥システムの容量の変更などが迅速に対応できるから
⑦機器を選ばずに同様のサービスを利用できるから
⑧サービスの信頼性が高いから
⑨情報漏えい等に対するセキュリティが高くなるから
⑩システムの拡張性が高いから(スケーラビリティ)

主に機能面やコスト面の理由が挙げられています。

さて、逆にクラウドを導入しない理由は何でしょう。以下がその理由のトップ10です。
①必要がない
②情報漏洩などセキュリティに不安がある
③クラウドの導入に伴う既存システムの改修コストが大きい
④メリットが分からない、判断できない
⑤ネットワークの安定性に対する不安がある
⑥通信費用がかさむ
⑦ニーズに応じたアプリケーションのカスタマイズができない
⑧クラウドの導入によって自社コンプライアンスに支障をきたす
⑨法制度が整っていない
⑩その他

特徴的なのは、「必要がない」(42.8%)という理由です。次いで、「情報漏洩などセキュリティに不安がある」(37.4%)、「クラウドの導入に伴う既存システムの改修コストが大きい」(22.9%)です。

合わせて考えると、クラウド導入企業は、時間と費用面でのメリットを重視しており、その恩恵を享受していると言えます。

反面、クラウドを導入していない企業は、クラウド導入の必要性に疑問を感じており、セキュリティ面での運用不安を感じているのではないでしょうか?

ただ、5割もの大手企業がクラウドを導入している現実を考えると、必要性への疑問やセキュリティへの不安は、ある意味、漠然としたものではないでしょうか?実際に、導入しても本当にメリットが無かったらこれほどクラウドが普及することはないはずです。

また、大手企業がクラウドを採用する理由の根源は、コストセーブだけでなく、スピードではないでしょうか?

毎年のように、ハードウェアのリプレースに費用・人員・時間を費やすのをやめたいというのは当然の論理です。それだけでなく、経営スピードを迅速化するという命題を実現するためにクラウドは大きなメリットがあるのでしょう。

さて、クラウドは大手企業だけでなく、中小企業、零細企業にも当然、同様のメリットがあります。
しかも、小さな企業ほど、大手企業のように、昔からの大規模なシステムをクラウドに置き換えなければならないというシガラミは少ないでしょうから、そのメリットをすぐにでも享受できるのです。

それから、クラウド導入にあたっての注意点をいくつかご説明します。
①クラウドサービスは信頼できる業者のものを使う。(セキュリティや運用面)
②業務パッケージ以上にシステムのカスタマイズはできないことを考慮する。
③クラウドサービスと内製システム(自社で開発したシステム)との連携を考慮する。
④データのバックアップは自社でも実施する。

ぜひ、上記注意点を考慮の上、中小企業、零細企業でも、クラウドの導入を前向きにご検討ください。

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2015.09.22

ITの導入の際に考慮すべきこととは?

 こんばんは、オフィス・イーユーシーの池本です。
今日は、ITシステム導入の際に考慮すべきことについて書きたいと思います。

ITシステムを導入する際、「導入する側」と「使う側」に立場が分かれます。それぞれの立場での思惑は異なります。例えば、次のような感じです。

<導入する側>
・作業効率化を図りたい。(時間の短縮)
・人件費などのコストを抑制したい。
・データの管理をしたい。
・間違いを減らしたい。

<使う側>
・作業j効率を上げたい。
・手間を省きたい。
・会社の指示なので仕方なく使う。

ここで気が付くのは、導入する側にとって多くメリットがありますが、使う側にとっては一部の人以外は積極的なメリットがあまりないということです。仕方なく使うという形だとどうしてもテンションも下がってしまいますね。

したがって、導入する側は、使う側の人たちが積極的に使おうと思うようなメリットを提供すべきなのです。
そういう意味で、ITシステムを導入する際は、使用する側に十分なメリットがあるように考慮すべきなのです。

例えば、今まで紙の伝票を手作業でいちいち集計するのに時間がかかっていたものが、システムを使えば3分で終わるというような場合、一見、導入する側と使う側の双方にメリットがあるように思えます。
しかし、紙の伝票をシステムに入力する手間が発生します。これを集計担当者がひとりで伝票を入力しなければならなかったら、その担当者にとったら電卓で集計する手間は減っていますが、入力作業の負担が増えるので、あまりメリットはありませんね。

そこで、伝票の入力作業をその伝票の発生元でシステムに入力するようにしたらどうでしょう。そうすれば、ひとりの担当者にそのしわ寄せがくることはないので、集計担当者はかなり楽になるはずです。

ただし、伝票の発生元の人たちにデータ入力の負担が増えるので、こちらは少しテンションが下がるかも知れません。それでも全体的な観点で言えば、それでもよしとすべきでしょう。これも作業量とのトレードオフになるでしょう。

いずれにしても大事なことは、「導入する側」と「使う側」の双方にメリットのあるやり方を十分に検討した上で、システムを導入するということです。

システムは使ってくれる人がいて初めて成り立ちます。使われないシステムほど双方にとって不幸なことはありません。

某ビデオ屋のセルフレジを見ていて、不備も多く、導入する側の論理優先で何か釈然としない気がしたので、上記のようなことを書いてみました。

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2015.09.13

国勢調査もインターネットでの回答の時代・・・

 こんにちは。オフィス・イーユーシーの池本です。

もう、国勢調査の時期ですね。
ご存知のように、国勢調査は5年ごとに日本に住んでいる人と世帯を対象に国が実施している統計調査です。

ただ、今年はわが国で初めて「ビッグチャレンジ」というインターネットでのオンライン調査を実施することになりました。もちろん、すべての方がオンラインで回答できないので、9月20日までにインターネット回答がなかった世帯は今まで通りの調査票の回収というのも実施するようです。

我が家にも、インターネット回答用の利用者情報(調査対象者IDと初期パスワードが書いた紙面)を構成調査担当の方がもってきました。

早速、我が家のiPadで実際にオンライン回答してみました。確かに時間がかからずに簡単にできます。
今までは、書くのが面倒で回収期限までずっと放置されていて、期限間際に慌てて書いた気がします。

オンラインになったことで、今は、もの珍しさもあって、ちゃちゃっとできた気もします。

このようなオンライン回答は、国の経費の大幅な節減に繋がるのでしょう。今までは回収した調査票をコンピュータ処理するためにまとめてデータ入力する大量の人手をかけてきています。それが、かなり減るでしょうから経費も大幅に減るはずです。国民にとっては無駄な税金を使われなくて助かります。

一方、パソコンやスマホなどをもっていない、あるいは、持っていてもうまく使えない人々は、ますますハードルが高くなっていく気がするのでしょう。私の両親もそうぼやいていました。

今後、経費削減のために国や自治体の各種の配布物や広報もますますITを活用した取組が進むことが考えられます。
今は、オンラインと紙媒体の両方で実施されていますが、いずれ、ITが使えない人々が少数になった時には、紙媒体の数は大幅に減らされることもあるかも知れません。

パソコンやインターネットをうまく活用できない人々は「情報弱者」と呼ばれていますが、うまく活用している人々との間に情報の格差が生じていくと言われています。

今、ITが苦手な方々は、情報弱者にならないためには、少しずつでもよいので、パソコンやインターネットに慣れていくことを強くお勧めします。

難しく考えることはありません。何より「慣れること」が一番です!

パソコンが面倒だという方は、iPadなどのタブレット端末がお勧めです。パソコンと違って、すぐ起動するし、指で操作できるのでキーボードが苦手な人も簡単に使えます。

それに、老眼鏡が必要な方も画面をさっと拡大できるので文字が小さくて読めないなどということもありません。

使い方も、適当に触っていれば覚えられるぐらい簡単です。

タブレットをさわったことが無い方は、ぜひ、やってみてください!

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