社長ブログ
2015.06.11
データベースを作る時の注意点
こんにちは、オフィス・イーユーシー代表の池本です。
今日は、「データベースを作る時の注意点」について書きたいと思います。
まず、「データベース」の意味ですが、ウィキペディアによると「特定のテーマに沿ったデータを集めて管理し、容易に検索・抽出などの再利用をできるようにしたもの・・・・」ということです。
もう少し違う言い方をすると、「データを目的にあった形で蓄積しておき、容易に検索や抽出ができるようにしたデータのかたまり」です。
では、このデータベースを作るときにはどんな手順が必要なのでしょうか?以下に簡単にまとめました。
1.データベースの目的を決める。
顧客管理をするためなのか、顧客分析をするためなのか、売上管理をするためなのか、その目的によって、データベースの構造や項目が変わってきます。
2.データベースの設計をする。
データベースの要素として、テーブル定義(データの入れ物)、フィールド(データ項目)定義、リレーション定義(テーブル間の関連付け)を決めてデータベースの構造を定義します。
3.データベースに入れるデータを集める。
他のシステムのファイル、Excel、あるいは、紙などでデータベースに入力するすべてのデータを集めます。
4.データを成形する。(※重要)
3で集めたデータは、通常そのままでは入れられません。紙のデータは当然電子データに変換しないといけません。しかし、電子データでもそのまま使えるとは限りません。データを顧客コードなどのように、コードを付加しないといけないのです。顧客名や氏名などの名称というのは、必ずしも一意とはいえません。同姓同名ということもあるので、データを一意に特定できるようにコードを付加するのです。
また、複数のデータソースからデータを集約した時に矛盾がないようにしないといけません。例えば、2つの別々のデータソースがあり、両方に住所フィールドがあった時、同じ内容ならよいのですが、片方は「東京都」となっているのに、もう片方は「大阪府」となっていたら、どちらが正しいか調べて正しい方を入れないといけません。
5.データをデータベースに入れる。
4で正しく成形したデータをデータベースに入れ(インポート)ます。タイミングによっては、何度かに分けてインポートする必要があるかもしれません。
6.データベースの運用テストをする。
データベースが構築出来たら、特定の条件で検索や抽出を実施し、ちゃんと目的のデータが取得できるかをテストします。問題なければデータベース構築は無事終了です。しかし、本番運用では定期的にデータベースを更新する必要があるので、上記3~5のステップを自動化する仕組みも必要となります。
データベースを構築する場合に、一番苦労するのは、4のステップだと思います。
Excelにデータが入っていても、そのレイアウトがバラバラで統一されていなかったり、同じ意味のフィールドの内容が統一されていなかったり(例:年月フィールドに和暦と西暦が混在している・・・)、コードが付加されていなかったり、それらのデータを同じレイアウトで、同じ内容にして、コードも付加するといった作業が必須です。そうしないとちゃんとしたデータベースになりませんので、ご注意下さい。
それらの苦労を乗り越えて、目的のデータベースが出来上がったときには、そのデータベースを活用してビジネスの活性化が期待できますので、ぜひ頑張って下さい。